防災 大規模火災を宇宙から見る4 延焼拡大
大規模火災の観測4回目です。
2019年11月末から2019年12月始めにかけて発生したオーストラリアキャンベラ近くの山火事の時間の経過による変化を宇宙から見ます。
結果
衛星による温度観測
宇宙から温度を観測したデータです。
濃い茶色の部分が高温の場所です。海はわかりやすさのため、青くして温度を表示していません。
11月24日から12月8日まで切り替えて表示しています。
時間がたつにつれて、高温の場所が周辺に移動しています。
火災が周辺に燃え広がる一方で、元の場所は燃え尽きて消えている様子がよくわかります。
かなり広範囲に延焼しています。
宇宙からでも火災の変化を観測することができました。
作り方
sentinel-3のデータを使って作成しました。
Contains modified Copernicus Sentinel data [2019] processed by Sentinel Hub
防災 大規模火災を宇宙から見る3 指数(NDVI,moisture index)
オーストラリアでは山火事続きで範囲が広がっているようです。(2019年11月末から12月初め)これを宇宙から観測してみます。火災発生場所の特徴を見るために、指数データを使って見てみます。
光学衛星画像
2019年12月1日に撮影されたsentinel-2画像です。
風に流されている煙が大きくはっきりと写っています。
火災場所
まずsentinel-3の温度観測結果から高温の場所を見つけます。赤●で囲った場所が高温の場所です。
その場所の衛星写真を見てみると下の様になります。(火災前)
植生指数
今度は、このデータから植生指数を表示します。
植生指数は、衛星データから植物の量や活力を推定する指数です。
緑が濃いほうが高く、色が薄いほうが低くなっています。
火災が起きた場所は、少し値が低めになっている場所がある地点の様です。
Moisture Index
Moisture Indexは植生の水含有量を推定する指数です。青いほうが高く、赤いほうが低くなっています。こちらの指数でも、火災発生地点は少し値が低くなっている場所の様です。
まとめ
火災が起きている場所は、燃えやすい場所だとすると、燃えるものがあって、それが乾燥しているところということになります。衛星観測結果の指数から、木が豊富にあって、渇いているものがある(渇いている木がある)ところという条件に合っている様に見えます。
Contains modified Copernicus Sentinel data [2019] processed by Sentinel Hub
多摩川サイクリングロード 走りやすいのは狛江調布側or川崎稲城側4(人とすれ違った場所を記録する)
サイクリングロードの走りやすさを見える化しています。
多摩川サイクリングロードの狛江調布側と川崎稲城側を比較しています。
これまで、路面の状態計測、加減速計測とやってきて、前回は撮影した画像から、人を自動検出して、人を数えました。
今回は画像から検出した結果とGISデータを組み合わせて、地図上に表示してみます。
これによって、人が多いところと少ないところが見えやすくなりました。
結果
見方
多摩川の多摩水道橋から是政橋までの両岸を表示しています。
人を検出した場所にマーキングしました。横の数字は、橋と端の間で数えた人の数です。(0始まりです)
地図は、下が下流で、多摩水道橋、上が上流で是政橋です。
真ん中が多摩川原橋で、その下の多摩川を渡っている線路が京王線の橋です。
どんな感じ?
人が多い場所と少ない場所が分かれています。
狛江調布側
狛江市内の多摩水道橋の近くで人がいないのは、土手の上ではなく、下の車道を使ったためです。土手の上は未舗装部があったり、自転車は土手の下を走るように指示があったりするためです。
京王線の橋の下には、団体さんがいたために、一気に人数が増えています。
京王の橋の下から、多摩川原橋までは、川原を走っていることと、川のすぐ横が車道になっているためか、人が少な目になっています。
稲城大橋を過ぎるあたりまでは、人が多めです。そこから、是政橋までは、少し少なくなっていました。
川崎稲城側
是政橋近くは土手の下の車道を走っているために、人が少ないです。土手に上がると、人が増えます。
台風の影響で稲城大橋付近が通行止めになっており、車道で迂回したために人の数が少なくなりました。
多摩川原橋からは、普段であれば、スポーツをするグラウンドもあり人が多いですが、この時は台風の影響が残っており、グラウンドが使えていませんでした。このため人が少ないです。
全般的に台風の影響が残っている時期だったため、人が少なかったです。
作り方
前回のカメラ動画像からの通行人検出プログラムの結果と、当日のGPSデータを合わせて、人とすれ違った場所を特定しました。
その後、地図と組み合わせて、画像にしています。
地図はOpenStreetMapを使っています。
© OpenStreetMap contributors
多摩川サイクリングロード 走りやすいのは狛江調布側or川崎稲城側3(すれ違った人を数える)
サイクリングロードの走りやすさを見える化しています。
多摩川サイクリングロードの狛江調布側と川崎稲城側を比較しています。
これまで、路面の状態計測、加減速計測をやってきました。
今回は撮影した画像から、人を自動検出して、人を数えてみます。
結果
人物検出
まず、画像から人物を検出します。検出結果はこんな感じです。(人の部分をぼかしています)
この結果を使って、プログラムで人を数えます。同一人物は2回以上数えないようにしています。
人数は?
区間 | 狛江 府中側 | 川崎 稲城側 |
---|---|---|
多摩水道橋から多摩川原橋 | 102 | 49 |
多摩川原橋から是政橋 | 68 | 21 |
となり、狛江府中側の方が多い結果になりました。
ただし、この時は、以下の2点の特徴がありました。
-
狛江に多人数グループがいた
-
稲城市内の一部が通行止めで人が少なかった
狛江府中側の方が多く出やすい影響があったかもしれません。
防災 大規模火災を宇宙から見る 2 オーストラリアの火災観測 sentinel-3
オーストラリアオーストラリアで山火事が頻発しているようです。
これを宇宙から観測します。
結果1
説明
2019年11月の状況です。
図の中で赤黒くなっているところが高温の場所です。
赤〇の付近を見てみると、11月20日には、赤黒い場所が見当たりませんが、
11月22日から小さい点が現れて11月24日にかけて点が大きくなっています。
火が成長している様子が写っているようです。
結果2
説明
11月27日と11月28日を切り替えて表示しています。
11月27日になると、先ほどの赤〇の場所からは点が消えていますが、キャンベラ近くの赤〇の場所で、大きな塊が現れています。
28日になっても、そのままの大きさです。
28日には、最初の場所にも少し赤黒点があるようにも見えます。
各所で火災が発生しているようです。
作り方
欧州の衛星Sentinel-3 を使っています。
SLSTR (Sea and Land Surface Temperature Radiometer) のF1 Bandを使っています。
Contains modified Copernicus Sentinel data [2019] processed by Sentinel Hub
ナショナルサイクルルート情報まとめ
ナショナルサイクルルート について情報をまとめます。
ナショナルサイクルルートの状況
2019年11月7日に3ルートが確定しました。
今後は、第3回 ナショナルサイクルルート制度検討小委員会 配付資料の資料1 NCR指定制度のなかで、
「新規追加ルートの有無の確認などのフォローアップは、計画期間内に1回とし、3~5年ごとに実施する」
と記載されていることから当分の間はこの3ルートで行くようです。
全体像
お金関係(令和二年度の予算)
観光の持続的な発展に向けた施策の着実な推進 [422 億円(1.32)]
の一部になっているようです。
http://www.mlit.go.jp/page/content/001304337.pdf
道 路 関 係 予 算 概 算 要 求 概 要
http://www.mlit.go.jp/page/content/001305579.pdf
検討経緯(ナショナルサイクルルート制度検討小委員会)
小委員会配布資料の中からピックアップ
ナショナルサイクルルートの 制度及び要件について
https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/ncr/pdf02/02.pdf
ナショナルサイクリングルートの情報発信の在り方について
スマホセンサーで車両挙動計測
スマホセンサーを使って計測をしています。
今回は、自動車の挙動計測をしてみます。走行中の車の振動を検出し、路面の状況を取得します。
結果
データの見方
車の振動の様子を実際の道路の写真と重ねて柱状グラフで表示しています。
東名高速道路の海老名市内区間、上下線それぞれで計測しています。
マゼンタ色の線の場所に、道路の継ぎ目があります。
継ぎ目を通過した後に、車が振動している様子がとらえられています。
上り線(上側の赤いグラフ)を計測したときは渋滞中であったため、走行速度が遅いです。そのため、継ぎ目を通過したときの振動が短い移動距離の間で収束しているように見えます。
まとめ
スマートフォンセンサーでも車の振動を取得可能でした。
作り方
スマートフォンアプリを開発し、運動を計測しています。
図示する写真は国土地理院のデータを使っています。